エヴァが終わった。
公開初日に観に行ったって友人らに言ったら皆に「終わった? 本当に終わった???」って確認された。
https://twitter.com/suzuki_live/status/1369030514561093636
新型コロナウイルス拡大に伴う、国家緊急事態宣言を受けて公開延期になってたんですが、解除されそうな雰囲気になって急遽公開が決まり、2021年3月8日。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開された。
さっきも言いましたが初日に観に行きました。
友人たちと一緒で、自分も本当に終わるのか? と言う気持ちはありました。『終わるのか?』と言うよりも、あそこまでデカくなってしまった作品に対して『ケリつけられるのか?』と言った方が正解でしょう。
noteの方にも書きましたが、自分はテレビシリーズで見事にラストを迎えたと思ってる人間です。
更に言えば、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH (TRUE)2 / Air / まごころを、君に』で完璧なラストだと思ってるクチです。
当時周りにいたエヴァ好きの友人達には受け入れてもらえなかったですが……。
それは自分が『エヴァンゲリオン』と言う物語を『碇シンジの心の葛藤』の物語として観てたからで、周りの言う神話とか設定にあまり興味が無かったからかもしれないです。
そんな自分が一番気になっていたのは、シン・エヴァンゲリオン劇場版と言う作品で『アスカがどういう結末を迎えるか?』
心の物語と観ていたので、エヴァが終わるという事は監督である庵野秀明さんが自身と決着を付けられたという訳で、そう考えると主人公である碇シンジの物語に決着がつくという事は予想出来ます。でも他の登場人物はどうなるのか? 旧劇の様なラストであれば決着は付かない人の方が多いんじゃないか。
そう思うのは、自分にとってはシンジの心の葛藤よりアスカの「だから私を見て」と言う叫びの方に共感していたからです。
自分は両親が離婚していて、父親に捨てられたという意識があります。なので碇シンジの父親に向けた複雑な感情は痛い程理解できるし、彼のテレビ版〜旧劇〜新劇場版までの行動原理もほぼほぼ理解出来ます。でもアスカが抱える心の闇の方が自分には大きく、思春期の頃に抱えていた問題と被るんです。思春期を過ぎても、必要とされ認められる人間になりたくてずっと喘いでいました。だからテレビシリーズでどんどん壊れていくアスカに共感したのかもしれません。
ちなみに綾波、式波、真希波と好みは割れますが、カップリングに興味無い私は、アンドロイドやロボット、人形等が自我を持ち始め、人で無い事を嘆き、苦しみながらも成長していくというようなピノキオス系トーリーが大好きなので、三人のうち誰が好きと言われれば間違いなく綾波レイと答えます。でも、自分にとってはアスカは自分自身を投影出来るかけがえのない存在(キャラクター)でした。
エヴァを観て来て四半世紀以上。予告で「さようなら、全てのエヴァンゲリオン」と聞いても、全てに決着が付くかは半信半疑でした。特に旧劇でのラストはシンジに取っては救いだけど、アスカにとってはバッドエンドで救いにはなっていない。
サードインパクトによって全てがひとつになる世界を拒絶し、シンジが『他者といる世界』を選んだ理由のひとつはアスカがいたから。でもアスカに嫌われたらもう後が無い。『私を愛してくれないなら死んで……』ミオヤマザキ/メンヘラの歌詞みたいな心境でアスカの首を絞めるシンジですが、アスカはそんなシンジを受け入れるんです。それを感じて喜びと共に嗚咽するシンジを侮蔑した表情で一瞥し、「キモチワルイ……」
で、終劇
うわっ、こうやって終わらせるんだ……って衝撃受けた想いがありますが、シンジはアスカによって救われたけど、アスカはシンジに幻滅した状態で終わってるんです。アスカは救われていない。
しかしこれは『碇シンジの物語』なんです。だからこれでいい。そもそも主要登場人物の多くに救いがある物語の方が少ない。
そして新劇場版が創られた。期待しちゃいけないと思いながらもほんの少しだけ期待はありました。全てとは言わない。数人でも登場人物が生きていく希望を持てるラストにしてくれたらいいなぁ、と。
だから『シン・エヴァンゲリオン劇場版」でアスカが「シンジの事好きだった。でも私が先に大人にいなっちゃった」と言い、シンジもラストで「アスカの事好きだったと思う」というセリフを聞けたのは本当に嬉しかった。ケンスケがアスカの救いになったのは意外だったけど、シンジとアスカの関係はこれでいい。いや、これ以上は無いハッピーエンドだった。
これがアスカにとって、そして旧劇にとっての救いだった。
そう感じられた時、自分の中のエヴァは終わりに向かって動き始めました。そして完全なるクライマックスを迎えてエヴァンゲリオンと言う作品は終わった。
とても清々しい気持ちです。いい作品に出会えた時だけに感じられる気持ちです。
これが自分の感想。自分の中のエヴァは終わった。
だから「これが最後って言っても必ず次があるよ」と言われようが、「登場人物のアナザーストーリーやスピンオフが観たい」と言う人が多かったとしても、エヴァはもう終わったんだと思う。完璧な終わりを描いた作品に、次作を求めるのは野暮でしかない。ヤマトを観て来た世代だから言える。庵野さんの目が黒い内は無いでしょう。それ位納得出来るラストだった。
だから自分も『ありがとう』と言いたい。「エヴァを生み出してくれてありがとう。制作に関わった全ての人たちにありがとう」。そして「さようなら、全てのエヴァンゲリオン」と締めさせて下さい。
終劇
追伸。映画ファンとして、東宝、東映が配給する映画を松竹系の映画館で観るという杞憂な体験をさせて貰った事も感謝します。
https://twitter.com/suzuki_live/status/1370006872674033664
最新作ではありませんが「エヴァンゲリオン新劇場版」は配信サイトの無料お試し期間を使って無料でも観る事が出来ます。
よろしければ以下のリンクから登録して頂けると嬉しいです。
<U-NEXT>
「31日間無料トライアル登録」の特典として、下記を付与しております。
・月額プラン2,189円(税込)が31日間無料
・600円分のU-NEXTポイントをプレゼント
上記特典を利用することで、見放題動画を31日間無料でご視聴が可能です。
作品には配信期限があります
ご入会の前に各配信サイトでご確認ください