※この記事は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の本編ネタバレを含んでいます。
「君はガンダムは好きかね?」
思わずみんなきてKOIKOIさんのご挨拶になってしまいました。
ようこそのお運び誠にありがとうございます。
鈴木さんでございます。
社会現象って言われるアニメがありますよね。
アニメ好きからするとたくさんあって、あれもこれもってなるんですが、真の意味で社会現象になったアニメって考えてみるとそこまでじゃない気がするんですよね。
大人も子供も知ってて、老若男女が話題に出来る作品ってやはり少ないです。
「コナン」や「ドラゴンボール」、「ワンピース」なんかは凄い人気だけど、社会現象って言われるとなんか違う気もしますし、「セーラームーン」や「ルパン三世」もそう。やはり「ヤマト」、「ガンダム」、「エヴァ」は凄かったです。
世代や立場を超えて話題に上るってなかなか難しいですよね。
今日お話しする「鬼滅の刃」は、久しぶりに社会現象になったと言えるアニメ作品なんじゃないでしょうか。公開初日、TOHOシネマズ新宿1館だけで12スクリーン42回上映は、いくら新型コロナウイルスで新作の上映延期が相次いでいたとしても異例中の異例です。
この「鬼滅の刃」。アニメ化発表の時は、「ふーん、鬼滅やるんだ」くらいの感覚だったんですが、アニメ自体の迫力が凄まじく、アニメ化したからここまで盛り上がったという作品です。
いや、原作の時点で不通に面白いんですよ。
でもアニメーションにしてその面白さが何倍、何十倍にもなった、正にアニメ化の成功例です。
作品とメディアの相性もあったんだと思いますけど、ここまでになるとは思わなかったですね。
特に2クール目の後半19話がtwittetrのトレンドに入った時はよく覚えてます。
まあ、凄いもん見たなって感じでしたね。
そんな盛り上がりを見せたアニメシリーズ最終回にこの「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が発表されたんですよね。
正にボルテージMAXじゃないですか!
そしてこの劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」はテレビシリーズ2期へ繋ぐ重要な作品になる訳です。
ハッキリ言っちゃうと、出来がイマイチだと2期へのボルテージが下がっちゃうという責任重大な作品な訳です。
しかも今までのジャンプ映画の多くは、話題だから映画行ってみようみたいなライト層が観ても楽しめる「アナザーストーリー」が多く、本編を切り取った作品は少ないんです。
つまり、多くのジャンプ作品の映画は本編知らなくてもなんとなく楽しめちゃう作品な訳です。
それが今回の「鬼滅の刃」は本編ど真ん中ですからね。発表されたの頃は作品のファンの為の続編を映画化って意味合いが強かったんでしょうが、ここまで話題になっちゃうと作品自体未見で、話題だから観てみようとか、恋人や友人に連れられてくる人も多くなる訳です。
でも続編だから、「君の名は」みたいにすんなり入れない訳なんですよね。
でも、実際作品を観てそれは杞憂だったなと思いました。
この作品は「煉獄 杏寿郎」という男の生き様を描いた作品だからです。
主人公である竈門炭治郎は無限列車に乗る以前、煉獄杏寿郎と面識はあるのですがほぼ絡みは無いんです。
なので煉獄杏寿郎と竈門炭治郎の関係が始まる場面から描かれてるので、置いてきぼりにはならないんですね。
でも知らないよりは知ってた方がより楽しめるので、初めて見る方はこれだけ知っておけば大丈夫ってのを記しときます。
- 主人公「竈門 炭治郎(かまど たんじろう)」は家族を鬼に殺されてしまう
- 唯一生き残った禰豆子も鬼化してしまうが、人間を味方、鬼を敵と認識するようになり、日の光を嫌う鬼の習性の為、箱に入り炭治郎が運んでいる
- 炭治郎の家族を殺した鬼は鬼舞辻無惨といい、鬼の始祖で、十二鬼月という上弦6人、下弦6人の鬼を従えている
- 上弦の鬼は下弦の鬼より実力は上
- 鬼舞辻無惨を倒す為に「鬼殺隊」というものがあり、炭治郎も無惨を倒す為にそこに所属している
- 鬼殺隊の中でも特に実力がある人間が柱という存在
な訳です。
まあ、ぶっちゃけ親を鬼に殺された主人公が鬼を退治する組織に入って鬼のボスを退治するお話って事なんですが、柱と上弦の鬼、下弦の鬼だけ解ってればあとは解るような作りになってました。
いや、それ知らなくてもなんとなく解るんだけど、知ってたほうがやっぱりいいと思います……。
俺ら世代の人には「柱」=「黄金聖闘士」みたいなもんって言うのが一番わかりやすいね。
しかし今回の盛り上がりは凄い。
初日の予約開始日の0時に各映画館の予約サイトパンクですよ。
お客様の順番は453156番目ですって何? 東京オリンピックですか???
こうなるとなんか早く見なきゃって気になってくるから不思議ですよね。
空いてくる月曜のレイトショーとかでいいかなって思ってたけど、急遽初日のチケット争奪戦に参加して初日に行ってきました!
観終わって満足。余韻に浸りたいレベルでした。
無限列車に於ける下弦の鬼との対決で炭治郎ら世代の剣士と柱である煉獄さんの差をハッキリと描いて、炭治郎がまだまだ力不足というイメージを付けた後の上弦の鬼登場。
原作コミック読んでるので展開は解っているはずなんですが、食い入るように観てましたね。
そして煉獄さんの描き方がとてもいい。人としても大きく魅力的で、剣士としての力もビリビリと伝わってくるようでした。正に一騎当千。
主人公が成長する為に通らなければならない存在として、これほどに魅力があって説得力のあるキャラクターも久しく見なかったし、それだけに煉獄さんの死を乗り越えていく事が物語全体の重要なポイントである点も、この「無限列車編」はアニメ2期へ繋ぐ最高の布石になったと思うんです。
これはスターウォーズで言う「帝国の逆襲」レベルの作品だと自分は思います。
つまり最高の形で次作にバトンを渡し、作品単体でも見応え十分な作品でした。
そして、映画館に女性が多かったのも印象的でした。
アニメ映画って男性9割のイメージですからね(笑)
流石はジャンプ作品です。テニプリフェスの悪夢を思い出しました(;´・ω・)