エマワトソン主演の【美女と野獣】
ディズニー制作のアニメーション「美女と野獣」をTOHOシネマズ新宿で鑑賞。
最近のハリウッド映画、しかも大作になると通常の2D、3D、そしてIMAX2D&3D、4D、しかも字幕版と吹き替え版があるのでどれを観るか悩みますね。
そんな中から私はIMAX3Dを選びました。
IMAXはスクリーンが大きい、音響がいい等のメリットがあり、特に圧倒される程の巨大なスクリーンに映し出される映像の迫力には圧倒されてしまいます。
しかし3Dと言う事で画面が暗くなり、発色の良さが少し落ちてしまう所が難点です。これはIMAXに限る話では無いので、3Dを観るか観ないかは作品によって判断しています。
シアターの入口付近には物語に登場するブリザードフラワーが!!
気分を盛り上げてくれます!※持って帰りたいw
ちなみに映画版ブリザードフラワーのプロップレプリカは海外でも出ていません。
アニメーション版のものは、プロップレプリカまでは行かないですが、数種継いでています。悩みどころです。
物語はキャッチコピーである「それは、100年語り継がれるエンターテインメント」とあるように、ディズニーで過去に作品化されている王子様やお姫様が出てくる物語のような古典的なストーリーになります。
感想
今回どの方式で観るか凄く迷ったんですが、2DはBlu-rayが出たら観ればいいと思って3D、それもどうせならIMAXでと思い、IMAX3Dを選んだんですが、大正解でした!
オーバーチュアから始まって、プロローグが終わる頃には完全に映画の世界に引き込まれていました。
そしてアニメーションではこの時点でガストンが凄く嫌な奴に思えたんですが、実写版ではそのキャラクター付が弱いのか。あまり嫌な奴って感じはしません。この辺大事ですよね? こういう話って勧善懲悪がハッキリしてるのがいい訳で、第一印象からめちゃくちゃ嫌な奴ってイメージ付けないとちょっと話にメリハリがつかないかなって心配になりました。
でもそれは後半でひっくり返されてしまう訳です。アニメーション版よりも残酷な形でね。
そして物語は展開していきます。
それは一部たりともアニメーション版の美女と野獣を汚す事なく、とても美しく、時には想像を超えるような映像美で進んでいきます。
CGで描かれている野獣も、まるで生きているようにリアルで表情豊かです。特にベルの事を思い、食卓で惚けてしまう表情なんか思わず膝を叩くくらいリアルで、恋に落ちてしまったアホな男の顔そのものです。
この表情観れただけで2700円出した甲斐がありましたって言うくらいにね!
アニメーションの実写化という弊害を乗り越えた成功例
アニメやマンガのの実写化はクソ映画の確率が高いですよね。
それはアニメーションの持つ虚構である部分をリアルに感じてしまうという所だと自分は思うんです。
脚本家の友人に聞いた話があります。
「自分がやりたいと思った話はアニメでしか出来ないからアニメに進んだんだ」
うる覚えですが、凄く納得したのを覚えています。
アニメーションは虚構の世界を描くのに適しています。
それはアニメーションで描く事で虚構を受け入れられるからだと思うんです。
そのイメージのまま実写化してしまうからダメなんです。
アニメーションが実写映画にどうしても叶わないことがあります。
それは表情です。
しっかりした俳優が、感情を上手く表現したら、アニメーションは太刀打ち出来ません。その分受け手=観客にはリアルに伝わってきます。
そうなる事でリアルと虚構の微妙なバランスが崩れてしまい、アニメーションのイメージが大きく崩れる事になってしまいます。
そこでアニメーションの印象が強い観客は違和感を感じてしまうんです。
そこを打ち消すには、世界観全てをリアルに感じるように徹底的に描かないといけないと思うんです。それもストーリーから何から全てを。
そう言った意味でこの「美女と野獣」は成功した例だと思うんです。
ちなみに日本のアニメやマンガの実写化には別の失敗理由があるんですが、それはまた別の機会に
この映画を観て思い出したことがあります。
まだ小学校に上がる前の頃、母が寝る前にいつもお話をしてくれました。
当時はアルプスの少女ハイジやムーミンが人気があって、私も大好きだったんですよね。
部屋の襖にはハイジに出てくる丘やムーミン谷が書かれてあり、寝る前の薄明かりの中、母親がハイジやペーター、ムーミンやミイになって、自分を巻き込んで進んでいくオリジナルなお話です。
読み聞かせとはちょっと違いますけど、私はこのお話が大好きでした。
今になって思えば、私の異常なほどの想像力はこのお話が元になっているんでしょうね。頭で考えたお話をリアルな描写で想像できるという。
そのお話の中ではいつも自分が主人公で、ムーミン谷の仲間やハイジなどのアニメの登場人物たちと冒険したり、楽しくお話ししたりと、毎晩寝る前が楽しみでしょうがなかったんです。
そんな昔のことを、この「美女と野獣」を観て思い出したんです。
それはこの作品が、まるで映画の中にいると錯覚させるほどに引き込まれ、まるで映画の世界の中にいるように、時にはベル。時には野獣の気持ちになりながら、完全に物語をそのまま体験している錯覚に陥る感覚になっていたからです。
もちろん素晴らしいストーリーあっての事は言うまでもありません。
そしてIMAXの巨大なスクリーンが視界を包み込み、3Dの効果も相まって、まるで自分がフランスの片田舎の街にいて、ベルや野獣の気持ちを疑似体験させてくれます。
これほどの感動を覚えた映画は今まであったでしょうか?
物語が終わりを迎えた時、思いっきり拍手したくなる衝動を抑えるのが大変でしたw
そしてエンドロールが流れる中、1人「本当に良かった!」と号泣するおっさんが1人(笑)
知ってますよ? 野獣が王子に戻って幸せに暮らしましたって起きありのストーリーだってこと。ガストンに追い込まれても上手くいくってことだって。
そんなことどうでもいいくらい引き込まれてたんですよ。
結構な本数映画観てるんですけど、ここまでストーリーにのめり込んだのは子供の頃以来じゃないかな?
そして2Dではどうなのかというのも体験したいと思います。
この映画は是非劇場で見て欲しい映画です。アンコール上映等で、IMAX3Dで観る機会があれば是非見て欲しい。
決して高いと思われる料金以上の体験が待ってると思います。
ディズニーランドのどの体感アトラクションよりも素晴らしい体験ができると思うんです!